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ダ・ヴィンチ・コード

06.05.20 27 Comments

ルーヴル美術館での殺人事件を発端に、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画に隠された暗号を解き明かし、事件の裏に秘められたキリスト教を巡る人類史上最大の秘密に迫るダン・ブラウンの同名世界的ベストセラーを映画化したミステリー・アドベンチャー。
主演は「レディ・キラーズ」「ターミナル」のトム・ハンクスと「アメリ」「ロング・エンゲージメント」のオドレイ・トトゥ。
共演に「X-MEN」「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのイアン・マッケラン、「死ぬまでにしたい10のこと」「スパイダーマン2」のアルフレッド・モリナ、「グラン・ブルー」「レオン」のジャン・レノ、「ウィンブルドン」「ファイヤーウォール」のポール・ベタニー、「リリィ」「エイリアンvsヴァネッサ・パラディ」のジャン=ピエール・マリエールなど。
監督は「バックドラフト」「シンデレラマン」のロン・ハワード。

公開初日に早速観て来ました。
珍しく原作もちゃんと読んでからの鑑賞だったのですが、「読んでおいて良かったぁ」と言うのが一番の感想。
原作をそっくりそのまま映像化するのは不可能に近いので、予想通り結構省略・改変されていましたが、それでもかなりの急ぎ足。
オープニングから予想を遥かに上回るテンポでストーリーが展開するので、序盤は何度も「飛ばしすぎじゃないの?」と心配してしまいました。
流石に競馬の逃げ馬の様に失速こそしませんでしたが、ストーリーを再現するだけで精一杯という印象は否めませんでしたね。


その為、被害者であるソニエールの”謎”を生かす為の凄まじい執念や、シラスとアリンガローサの擬似親子愛とも言える師弟愛、ソフィーの過去のトラウマ、ファーシュの執拗さ、そしてラングドンとティービングによって語られる薀蓄の数々など、原作の最大の魅力であった謎解きとそれに登場人物たちの関係が絡んでいく面白みが半減してしまっていました。
まぁ日本だけでも400万部以上、世界中で約5000万部もの売上を記録している大ヒット作だけに、多少なりとも作り手側が観客が予習しているであろう事を念頭に作ったとしても不思議ではないのですが、原作を読んでいない人にはこれはなかなか辛い150分でしょう。
これならもっと思い切ってエピソードを削るか、逆に全4時間で2部に分けるとかした方が良かったと思います。

ただ、ルーブル美術館をはじめ、テンプル教会、ウェストミンスター寺院、ロスリン礼拝堂など、歴史の重みを感じさせる舞台の数々は流石のスケール感で、それだけで否応無くスクリーンに引き込まれる抗い難い魅力がありました。
「ダ・ヴィンチ・コード」は原作の冒頭で「これらは全て事実である」と大仰に書き立てていながらも当然ながらフィクションなわけですが、聖杯伝説を巡るこういった物語や、伝説、逸話が生まれるのも無理はないなと思いましたね。
あの場に実際に立てば恐らく誰でも「数百年前、ここで何があったのだろう」と想像力を膨らませる事でしょう。
やはりルーブル美術館や大英博物館などには一度は足を運んでみたいです。

主要キャスト陣は皆流石の存在感でしたが、「ストーリーを再現する」という部分が前に出すぎていた為にそれぞれの持ち味があまり活かされていなかったように思います。
唯一シラスを演じたポール・ベタニーだけがその役柄も相俟って強い印象を残していました。

どの程度の予算と時間が与えられていたのか分かりませんが、勿体無い出来だったと言わざるを得ません。
あぁ、残念…。
相当カットされているシーン多そうなので、DVD化の際はピーター・ジャクソンばりのディレクターズ・カット版を期待してます。


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