5 月 10

mist-poster-big2.jpg人々が突然町を包み込んだ濃い霧とその中に蠢く不気味な生物たちの恐怖でパニックに陥っていく様を描いたスティーヴン・キングの「霧」を映画化した傑作ホラー。

出演:トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ローリー・ホールデン、アンドレ・ブラウアー、トビー・ジョーンズ、ウィリアム・サドラー、ジェフリー・デマン、フランシス・スターンハーゲンほか
音楽:マーク・アイシャム
脚本:フランク・ダラボン
監督:フランク・ダラボン


これまで監督した長編映画3本(「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」「マジェスティック」)の内、実に2本がスティーヴン・キング原作というフランク・ダラボン。
実は監督デビュー作もスティーヴン・キングの短編「312号室の女」だったというこのフランク・ダラボンの6年ぶりとなる新作は、またもやスティーヴン・キング原作の映画化。
しかし、これまでと違うのはスティーヴン・キングの本領であるホラー作品であるという事。
あまり知られていませんが、元々フランク・ダラボンは「エルム街の悪夢3」「 ブロブ」「ザ・フライ2」といったホラーの脚本を書いていた監督。
「ショーシャンクの空に」と一緒に映画化の権利を買っていたというこの「ミスト」は、まさに”満を持して”の作品なのです。

勿論、不安はありました。
過去に成功例を持つフランク・ダラボンとは言え、それは非ホラー作品での事。
何しろスティーヴン・キング原作の映画化、中でもホラー作品はその独特の世界観故、失敗作に終わる事が多いからです。

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5 月 4

wrong_turn.jpg人里離れた森の中で立ち往生してしまった男女6人の若者に襲い掛かる殺人鬼の恐怖を描いたスプラッタ・ホラー。

出演:エリザ・ドゥシュク、デズモンド・ハリントン、エマニュエル・シューキー、ジェレミー・シスト、ケヴィン・ゼガーズ、リンディ・ブースほか
音楽:エリア・クミラル
脚本:アラン・マッケルロイ
監督:ロブ・シュミット



映画館に観に行きたかったけど、いつの間にか終わってたというお決まりのパターンで観られなかった作品。
最初はエリザ・ドゥシュク主演って知りませんでした。

ストーリーは、キャンプに来た若者たちが森の奥深くで道に迷い、その森の住人たちに襲われるというもの。
少しずつ犯人(?)の情報が明かされていくオーソドックスなホラーを予想していたので、始まってすぐに森の住人たちが登場するのには意表を突かれまます。
ホラー・マニアは「これじゃあ想像する楽しみが台無し」と思ってしまいそうですが、この作品の見せ場はそこではなくあくまで”サバイバル”。
早い段階で犯人(とその異常性、凶暴性)を観客に教え、「得体の知れない恐怖」から逃げるのではなく、「正体を知っているが故の恐怖」から逃げようとする主人公たちを描く事で、スリリングさを上手く演出しています。
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4 月 5

cf_01.jpg大ヒットTVドラマ「LOST」「エイリアス」を生み出したJ・J・エイブラムスがプロデュースを務めた異色のパニック・ムービー。

出演:マイケル・スタール=デヴィッド、マイク・ヴォーゲル、オデット・ユーストマン、リジー・キャプラン、ジェシカ・ルーカス、T・J・ミラーほか
脚本:ドリュー・ゴダード
監督:マット・リーヴス



「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の優れた点は、情報の露出を極端に抑え、更には偽物のWEBサイトや書籍を複数作り、それがあたかも事実であるかのようなメディア・ミックスでのプロモーションを展開したこと。
だからこそたった3万ドルの製作費で全世界で3億ドル以上もの興行収入(製作費に対し最も収益率の高かった映画のギネス記録)を得る事が出来たのです。
この「クローバーフィールド」は「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」という前例があったからこそ作る事が出来た作品。
ハンディ・カメラを用いた撮影方法も徹底した情報戦略も間違いなく影響を受けています。

ただし、この作品はスケールが全く違います。
崩れ落ちるビル、逃げ惑う人々、容赦の無い軍隊の攻撃。
誰しもが容易に9.11を想起するそのどれもが凄まじい迫力。
全編で使用されているハンディ・カメラが恐ろしい程効果的に機能し、従来の映画とは異なる緊張感を観客に強いります。
「宇宙戦争」でスピルバーグが描いたものを、更にハンディ・カメラという個人の視点へとシフトさせた作品と言えるかも知れません。

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4 月 1

20060208113249.jpg廃墟と化した不気味な街に足を踏み入れた母娘に襲い掛かる想像を絶する恐怖を描いたコナミの大ヒット・ホラー・ゲーム「サイレント・ヒル」の映画版。

出演:ラダ・ミッチェル、ショーン・ビーン、ローリー・ホールデン、デボラ・カーラ・アンガー、キム・コーツ、アリス・クリーグ、ジョデル・フェルランドほか
音楽:ジェフ・ダナ
脚本:ロジャー・エイヴァリー
監督:クリストフ・ガンズ



静かに降り積もる灰の如く悲哀を帯びた幻想的な白のサイレント・ヒルと、人間の醜さ、悲しさ、恐ろしさが生み出した狂気と漆黒の闇に包まれた黒のサイレント・ヒル。
その罪と歪んだ心故にサイレント・ヒルに囚われた人々と、禍々しい闇の住人たち。
神経を蝕むかの不気味なSEとゴシック・テイスト溢れる冷ややかな音楽。

神と悪魔。
善と悪。
母と子。

対を成す様々な事象が絡み合い、見事にサイレント・ヒルという異世界を形作っています。

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3 月 30

braindead.jpg未知の生物ラット・モンキーから感染していくゾンビ騒動を描いたスプラッター・ホラー。

出演:ティモシー・バルム、ダイアナ・ペニャルヴァー、エリザベス・ムーディ、イアン・ワトキンほか
音楽:ピーター・ダゼント
脚本:ピーター・ジャクソン、スティーヴン・シンクレア、フランシス・ウォルシュ
監督:ピーター・ジャクソン


スプラッター・ムービーの極北。

この作品ほどストーリーや登場人物など通常作品の重要なファクターになるべきものが、そのヴィジュアルの前に霞んでしまう作品もないでしょう。
恐らく、この作品を見た全ての人の脳裏に焼き付くのは画面一杯に広がる血の海だけ。
クライマックスで延々と続く、プール一杯分の血糊を使ったというゾンビ大量殺戮(って元々死んでるけど)シーンは凄過ぎて笑うしかありません。
散々色んな方法で殺しておいて、最後にまだ芝刈り機が出てきますからね。
クライマックスだと思ってたシーンが、実は更に壮絶なクライマックスの盛り上げ役でしかなかったという衝撃的なバトル・シーンは映画史に残る名場面。
主人公ライオネルを演じたティモシー・バルムの狂気に取り憑かれた異様なテンションと引き攣った笑顔の不気味さも必見です。

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3 月 29

51dscqj6tl.jpg飛行中の機内で数千匹のヘビが乗客たちに襲いかかる本格B級パニック・ムービー。

出演:サミュエル・L・ジャクソン、ジュリアナ・マーグリーズ、ネイサン・フィリップス、ボビー・カナヴェイル、トッド・ルイーソほか
音楽:トレヴァー・ラビン
脚本:セバスチャン・グティエレス、ジョン・ヘファーナン
監督:デヴィッド・R・エリス


殺人現場を偶然目撃した青年を消す為に、ギャングが飛行機に数千匹の蛇を放つというそのあまりにアホ過ぎる設定だけでもうこの作品の成功は約束されたようなもの。

主演のサミュエル・L・ジャクソンはこの作品のタイトル(原題”Snakes On A Plane”)を見ただけで出演を快諾したそうです。
何て素敵な俳優なんでしょう。

果たしてその出来の方はと言うと、予想通り超B級の内容で終始にやけっ放し!
完璧にB級映画ファンのツボを心得てる作品です。
特にクライマックスでのサミュエル・L・ジャクソンのFuckin’連発、そして荒唐無稽な蛇の倒し方は最高。
プレイステーションの偉大さも知る事が出来ます。
これはまさに、B級映画ファンの、B級映画ファンによる、B級映画ファンの為の映画と言って良いでしょう。

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3 月 22

518gboxehl.jpg6月6日6時に産まれた悪魔の子ダミアンと彼の正体を探る父親の攻防を描いたオカルト・ホラーの傑作。

出演:グレゴリー・ペック、リー・レミック、デヴィッド・ワーナー、ビリー・ホワイトロー、ハーヴェイ・スティーヴンスほか
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
脚本:デヴィッド・セルツァー
監督:リチャード・ドナー


1976年公開という事は30年以上前の作品。
まだ生まれてません。
流石に映像には時代を感じますが、内容的には「エクソシスト」と並んで「これぞオカルト!」といった感じで、今でも十分鑑賞に耐えうる正統派ホラー映画です。

この作品の最も優れた点は、劇中で起こる様々な惨劇を悪魔の仕業とも偶然の積み重なりとも取れるように描いている事。
悪を明確に描かない事によって生み出される暗澹とした雰囲気が素晴らしいです。
その雰囲気が見ている者にも纏わりつき、緊張感を高めていきます。
ダミアン役のハーヴェイ・スティーヴンスによる悪魔の微笑みや、公開当時は相当衝撃的だったであろうガラスでの首切断などのショック・シーンも決定的なポイントのみ使われていて、最後までその緊張感が解ける事はありません。

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3 月 21

51yei0fde8l.jpg世界的にスマッシュ・ヒットしたゾンビ・アクション・ホラー「28日後…」の続編。ウイルス感染発生から28週後、米軍主導のNATO軍監視の下、復興が始まったばかりのロンドンを再びウイルスの脅威が襲う様を描く。

出演:ロバート・カーライル、ローズ・バーン、ジェレミー・レナー、ハロルド・ペリノー、キャサリン・マコーマックほか
音楽:ジョン・マーフィ
脚本:フアン・カルロス・フレスナディージョ、ローワン・ジョフィ、ヘスス・オルモ、E・L・ラビニュ
監督:フアン・カルロス・フレスナディージョ


「ドーン・オブ・ザ・デッド」「ショーン・オブ・ザ・デッド」以来のゾンビ映画の傑作!(厳密に言うと”ゾンビ”ではなくて、レイジ・ウイルスに感染してしまった”感染者”ですが、前作も含めこのシリーズは明らかにゾンビ映画)

全編に漂う圧倒的な絶望感と悲壮感、画面を覆う暗澹とした色彩と人間を突き放すかのような冷たさと美しさを放つ音楽。
この世界観はハリウッドではまず作れないでしょう。
前作も従来のホラー映画的手法とは違う形で終末の恐怖や、人間の孤独や恐ろしさ、家族の絆といったものを描いた見事な作品でしたが、その中にも僅かに救いはありました。
しかし、今回はそれすらも皆無。
ほっと一息つけるようなシーンすらもなく、 徹底して危機的状況下における人間の、群衆の、そして国家の恐怖を描いています。
そういった意味では、ロメロが描いた名3部作の遺伝子を最も受け継いでいるゾンビ映画かも知れません。

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3 月 17

dawnofthedead.jpgジョージ・A・ロメロのリビングデッド3部作の第2作である歴史的傑作「ゾンビ」をリメイクしたサバイバル・ホラー・ムービー。

出演:サラ・ポーリー、ヴィング・レームズ、ジェイク・ウェバー、メキー・ファイファー、タイ・バーレル、スコット・H・ライニガー、ケン・フォリー、トム・サヴィーニほか
音楽:タイラー・ベイツ
脚本:ジェームズ・ガン
監督:ザック・スナイダー


リメイクというものは、オリジナルを継承しつつも新しい何かを加えなければ意味がありません。
単に映像が綺麗だとか、ヴィジュアル面がリアルになったとか、それだけならリメイクとしての価値はゼロ。
最近はホラーの世界でもリメイク・ブームですが、成功しているとは言い難い作品が殆どです。
しかし、この作品はその中でも珍しい成功例の一つ。

オリジナルの「ゾンビ」が大量消費社会への批判を織り込みながら、滅びゆく人間社会を緩やかに描いていたのに対し、この「ドーン・オブ・ザ・デッド」が描いたのは救いなど皆無の絶対的な絶望感。
とにかく展開もゾンビも速い。
襲い来るゾンビの大群とその感染力をゾンビ映画史上最速で描く事で、生き残る事など絶対不可能に思える世界の終焉と言える状況を作り出し、しかしその中でも尚生き延びようとする人間の無力さと強さを圧倒的な迫力で見る者に突きつけてきます。
オリジナルにあった社会批判などのメッセージ性はほぼ原形を留めていませんが、ゾンビという得体の知れないものが襲ってくるという、ある意味恐怖の原点に立ち返った作風には潔さすら感じます。

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3 月 16

death-proof.jpg元スタントマンが愛車を凶器にセクシー美女たちを次々に血祭りに上げるさまと、そんな恐怖の殺人鬼に敢然と立ち向かうスタントウーマンとの壮絶な死闘をCGに頼らない迫真のカー・アクション満載で描く痛快スラッシャー・ムービー。

出演:ゾーイ・ベル、カート・ラッセル、ロザリオ・ドーソン、ローズ・マッゴーワン、シドニー・ターミア・ポワチエ、マイケル・パークス、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ヴァネッサ・フェルリト、ジョーダン・ラッドほか
脚本:クエンティン・タランティーノ
監督:クエンティン・タランティーノ


本編の前にはニセ予告編3本。

まずはロブ・ゾンビが監督した「ナチ親衛隊の狼女」。
最近ではすっかり見なくなったナチス女囚もの。
シェリ・ムーン・ゾンビがいつものようにビッチな役で登場したり、ニコラス・ケイジが嬉々としてゲスト出演してたり、作りが敢えて超チープだったりするものの、残念ながら本編を見たいとは思いませんでした(苦笑)
次は「ショーン・オブ・ザ・デッド」のエドガー・ライトが監督した「Don’t/ドント」。
「ヘルハウス」のパロディで、「こういう怖そうな家に入るのは、Don’t!」「地下室に入るのは、Don’t!」と、やたらめったら「Don’t!」を連呼する予告編ならではのフォーマットを利用した傑作。
最後は「ホステル」のイーライ・ロス監督の「感謝祭」。
「ハロウィン」とか「血のバレンタイン」とかはあるのに何で感謝祭のスラッシャー映画はないんだ!と、ただそれだけの理由で作った懐かしい雰囲気満載のスラッシャー予告編。
イーライ・ロスの悪趣味っぷり全快でしたね(笑)

そんな3本のニセ予告編でテンションがあがったところで、いよいよ「デス・プルーフ」がスタート!

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