9 月 21

mo5985_f1_2.jpg浦沢直樹の同名ベストセラー・コミックを、豪華キャストを配し、日本映画史上空前のスケールで映画化するサスペンス・アドベンチャー3部作の第1章。

出演:唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子、香川照之、宮迫博之、生瀬勝久、佐々木蔵之介、石橋蓮司、遠藤憲一、中村嘉葎雄、黒木瞳ほか
音楽:白井良明、長谷部徹、AudioHighs、浦沢直樹
脚本:福田靖、長崎尚志、浦沢直樹、渡辺雄介
監督:堤幸彦



浦沢作品の中で一番好きなのは「MONSTER」で、その次がこの「20世紀少年」。
ついでに書くと、次点は「パイナップルARMY」と「MASTERキートン」。
そんなお気に入り作品の一つなんで、いけないと分かりつつも期待して観に行ってしまいました。

うーん、決して楽しめなかったわけじゃないし、単純にあの原作が映像化されているのには「おぉ」となったんですけど、それ以上のものはありませんでしたね。
何と言うか描き方が淡白な感じ。
端折られているエピソードがある事からも分かるようにかなり駆け足で、”血の大晦日”までを何とか2時間半に収める事に必死になっている、そんな印象でした。
原作読んでない人はどこまでついて来れたんでしょうか。
確かに元々が長い話ですし、第1章で切るなら絶対にあそこだとは思うんですけど、もうちょっと盛り上げられなかったのかなぁと。
まさか盛り上げるつもりであんなに大爆発させたんじゃないでしょうね?
あれじゃ誰も助かりませんよ。

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4 月 7

waroftheworlds.jpg1898年にH・G・ウェルズが発表したSF小説の金字塔「宇宙戦争」を映画化した1953年版をリメイクした作品。

出演:トム・クルーズ、ダコタ・ファニング、ティム・ロビンス、ミランダ・オットー、ジャスティン・チャットウィンほか
音楽:ジョン・ウィリアムズ
脚本:デヴィッド・コープ、ジョシュ・フリードマン
監督:スティーブン・スピルバーグ


古典的な手法と現代の映像技術で描いたパニック・ムービーの傑作。

最近のパニック映画はどちらかと言うとグラフィック的な派手さで恐怖感を煽るものが多いのですが、この作品はそれとは対照的にもっと根源的な恐怖を描いています。
流石「激突!」や「ジョーズ」を撮ったスティーブン・スピルバーグ、画の見せ方が素晴らしい。
客観的な視点は殆ど登場せず、あくまで視点は主人公からのもの。
当然いちいち説明などありません。

何が起こっているのか、アレは何なのか、自分達はどうなるのか…。

その「分からない」事から来る不安、恐れ、そして恐怖の感染が作品全体を覆い、途方もない絶望感を描き出しています。
こういった危機的状況での集団パニックや、「100万年前から埋まってた」などの根も葉もない噂を信じてしまう判断能力の喪失は、現実世界でも有り得るだけに恐ろしさを感じました。

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3 月 28

final_cut.jpg人の一生の記憶が脳に埋め込まれた小さなチップに記録されている近未来の世界を舞台に描くSFスリラー。

出演:ロビン・ウィリアムズ、ミラ・ソルヴィノ、ジム・カヴィーゼル、ミミ・カジクほか
音楽:ブライアン・タイラー
脚本:オマー・ナイーム
監督:オマー・ナイーム


曖昧なものである記憶。

この作品は記憶が既に個人のものではなくなり、他人が編集する事が当たり前となっている近未来の物語。
“記憶の編集者”という斬新な設定を用い、現実の謎と記憶の中の謎が絡み合い、色褪せたような映像と共に独特の閉塞感を生み出しています。
一気に引き込まれるオープニングに比べるとエンディングがやや弱く、サスペンス色も薄いですが、淡々としていながらもテンポは良く、決してダレる事はありません。

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3 月 24

51nka7rj13l.jpgフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を映画化した近未来SFサスペンスの傑作。

出演:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、エドワード・ジェームズ・オルモス、ダリル・ハンナ、ブライオン・ジェームズほか
音楽:ヴァンゲリス
脚本:ハンプトン・ファンチャー、デヴィッド・ウェッブ・ピープルズ
監督:リドリー・スコット


SFと言えば、「スター・ウォーズ」と「2001年宇宙の旅」、そしてこの「ブレードランナー」。

初めて見た時は全然良さが分からなくて、それから何年も経って再チャレンジした時に遅すぎる衝撃を受けました。
それ以来一度も見直していないにも関わらず、ここまで強い印象を残しているのはやはりこの作品のテーマによる部分が大きいと思います。

“個”という存在は何によって”個”たりえるのか。
人格とは記憶が作り出すものなのか、その記憶はどこから来るものなのか。

記憶も記録も改竄可能なもの。
自分の記憶が全て本物だと言い切れる人間など存在しないのではないでしょうか。
この作品の主人公デッカードも同じ。
レプリカントを追い掛け、殺しながら、自分もレプリカントなのではないかと怯え、レプリカントを愛し苦悩します。
そんなデッカードの姿、そして死の間際に人であろうとしたロイの姿に、自分の姿を投影してしまうからこそこの作品はいつまでもミステリアスさを失わずに、未だに僕の記憶に鮮やかに焼き付いています。

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