20世紀少年/第1章

mo5985_f1_2.jpg浦沢直樹の同名ベストセラー・コミックを、豪華キャストを配し、日本映画史上空前のスケールで映画化するサスペンス・アドベンチャー3部作の第1章。

出演:唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子、香川照之、宮迫博之、生瀬勝久、佐々木蔵之介、石橋蓮司、遠藤憲一、中村嘉葎雄、黒木瞳ほか
音楽:白井良明、長谷部徹、AudioHighs、浦沢直樹
脚本:福田靖、長崎尚志、浦沢直樹、渡辺雄介
監督:堤幸彦



浦沢作品の中で一番好きなのは「MONSTER」で、その次がこの「20世紀少年」。
ついでに書くと、次点は「パイナップルARMY」と「MASTERキートン」。
そんなお気に入り作品の一つなんで、いけないと分かりつつも期待して観に行ってしまいました。

うーん、決して楽しめなかったわけじゃないし、単純にあの原作が映像化されているのには「おぉ」となったんですけど、それ以上のものはありませんでしたね。
何と言うか描き方が淡白な感じ。
端折られているエピソードがある事からも分かるようにかなり駆け足で、”血の大晦日”までを何とか2時間半に収める事に必死になっている、そんな印象でした。
原作読んでない人はどこまでついて来れたんでしょうか。
確かに元々が長い話ですし、第1章で切るなら絶対にあそこだとは思うんですけど、もうちょっと盛り上げられなかったのかなぁと。
まさか盛り上げるつもりであんなに大爆発させたんじゃないでしょうね?
あれじゃ誰も助かりませんよ。

ネバーランド

969477finding-neverland-posters.jpg「ピーター・パン」の原作者バリと、彼に「ピーター・パン」を書かせるきっかけとなった家族との交流を描いた感動ドラマ。

出演:ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット、ジュリー・クリスティ、ラダ・ミッチェル、ダスティン・ホフマン、フレディ・ハイモアほか
音楽:ヤン・A・P・カチュマレク
脚本:デヴィッド・マギー
監督:マーク・フォースター


ストーリー、映像、演技、音楽、そのどれもが見事なアンサンブルを奏でながら互いに引き立て合う、温かく、そして切ない物語。

「シザーハンズ」や「パイレーツ・オブ・カリビアン」などメジャー、インディーを問わず、個性的な役柄を演じる事で知られるジョニー・デップですが、この作品での役柄はそれほど個性的なキャラクターではありません。
それにも関わらず、彼以外有り得ないという程のハマリっぷり。
きっとそれはジョニー・デップがバリと同じように少年の心を持ち続けているからなのでしょう。
ちょっとした瞳の動きやさり気ない仕草で、時にコミカルに、時にシリアスにバリを演じたこの「ネバーランド」は、彼の出演作の中でも傑作の部類に入ると思います。

バリと運命的な出会いを果たす未亡人を演じるのはケイト・ウィンスレット。
「タイタニック」での如何にもヒロイックな演技は好きじゃなかったんですが、この作品での未亡人役はまるでそれとは別人のよう。
見事と言うほかありません。
そして何と言ってもこの作品のもう1人の主役ピーターを演じたフレディ・ハイモア。
後に「トゥー・ブラザーズ」や「チャーリーとチョコレート工場」などに出演するわけですが、この作品当時は12歳…。
恐ろしい。
あと、ダスティン・ホフマンが「演劇界のナポレオン」と呼ばれたチャールズ・フローマンを演じてたのですが、過去にスピルバーグの「フック」でフック船長を演じていたのは単なる偶然なのでしょうか。

28週後…

51yei0fde8l.jpg世界的にスマッシュ・ヒットしたゾンビ・アクション・ホラー「28日後…」の続編。ウイルス感染発生から28週後、米軍主導のNATO軍監視の下、復興が始まったばかりのロンドンを再びウイルスの脅威が襲う様を描く。

出演:ロバート・カーライル、ローズ・バーン、ジェレミー・レナー、ハロルド・ペリノー、キャサリン・マコーマックほか
音楽:ジョン・マーフィ
脚本:フアン・カルロス・フレスナディージョ、ローワン・ジョフィ、ヘスス・オルモ、E・L・ラビニュ
監督:フアン・カルロス・フレスナディージョ


「ドーン・オブ・ザ・デッド」「ショーン・オブ・ザ・デッド」以来のゾンビ映画の傑作!(厳密に言うと”ゾンビ”ではなくて、レイジ・ウイルスに感染してしまった”感染者”ですが、前作も含めこのシリーズは明らかにゾンビ映画)

全編に漂う圧倒的な絶望感と悲壮感、画面を覆う暗澹とした色彩と人間を突き放すかのような冷たさと美しさを放つ音楽。
この世界観はハリウッドではまず作れないでしょう。
前作も従来のホラー映画的手法とは違う形で終末の恐怖や、人間の孤独や恐ろしさ、家族の絆といったものを描いた見事な作品でしたが、その中にも僅かに救いはありました。
しかし、今回はそれすらも皆無。
ほっと一息つけるようなシーンすらもなく、 徹底して危機的状況下における人間の、群衆の、そして国家の恐怖を描いています。
そういった意味では、ロメロが描いた名3部作の遺伝子を最も受け継いでいるゾンビ映画かも知れません。

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド

livingdead-1.jpgホラー映画の新たな次元を切り開いたジョージ・A・ロメロの処女作にしてリビングデッド3部作の記念すべき第1作目。

出演:ジュディス・オディア、デュアン・ジョーンズ、カール・ハードマン、キース・ウェイン、ジュディス・リドリーほか
脚本:ジョン・A・ルッソ
監督:ジョージ・A・ロメロ


名作と呼ばれる理由を、無言でじわじわと突きつけてくるかのような孤高の雰囲気がこの作品にはあります。
この不条理さ、虚無感、一切の希望を感じさせない救いの無さは最近のホラーでは味わえない感覚。
確かにスプラッター・ブーム以降を見慣れた目には残酷描写のショッキングさはあまり感じませんし、自主制作だけあってチープな所も目に付くのですが、それを補って余りある独特の雰囲気は特別なものを感じますね。
黒人の市民権運動やベトナム戦争など1968年当時の社会的背景を反映させ、皮肉ったテーマが根底にある事もその大きな要因でしょう。
その衝撃的なラストは、個人の戦いや死は大きな争いの一部でしかない事を見る者に痛烈に突きつけてきます。
リアルタイムで観た当時の人々にはどう映ったのでしょうか。

ナイト・ミュージアム

ニューヨークの国立自然史博物館を舞台に、新任の夜警となった主人公の目の前で、展示物が次々と動き出し大騒動を繰り広げるさまをコミカルに描くファンタジー・コメディ。
主演は「ズーランダー」「ドッジボール」のベン・スティラー。
共演に「奇蹟の輝き」「ジュマンジ」のロビン・ウィリアムズ、「スタスキー&ハッチ」「ウェディング・クラッシャーズ」のオーウェン・ウィルソン、「シン・シティ」「ブラッド」のカーラ・グギーノ、「メリー・ポピンズ」「天国から来たジャズマン」のディック・ヴァン・ダイク、「少年の町」「ティファニーで朝食を」のミッキー・ルーニー、「バード」「イナフ」のビル・コッブスなど。
監督は「ピンクパンサー」「ジャスト・マリッジ」のショーン・レヴィ。

ずっと観に行きたかったんですよねこれ。
だってベン・スティラーだし(笑)
正直そこそこ楽しめたら良いかな、くらいの期待しかしてなかったんですが、これがかなり面白かったです。
まぁ予告編なんかで分かる通り、内容は博物館の展示物たちが夜になると動き出して、ベン・スティラーが大騒ぎするという単純明快なもの。

しかし!

そんなベタであざといくらい子供向けで王道まっしぐらの内容ながら、ダメ男を演じさせれば天下一品のベン・スティラーの存在と、適度なコミカルさをミックスしたリアルなCG、そしてテンポの良い演出によって、今後ファミリー・ムービーとして長く愛されるであろう必見作に仕上がっていました。
盟友オーウェン・ウィルソンと先輩コメディ俳優ロビン・ウィリアムズとの絡みも見事。

と言うか、オーウェン・ウィルソンって脇役の時の方が張り切ってないか?
今回もクレジットなしなのに目立ち過ぎ(苦笑)

ちなみに、僕は種族も文化も存在した時代までも違う歴史上の様々な人物や動物たちが心通わせていくクライマックスにちょっとウルウルきてしまいました。
散々バカな事やって笑わせといて突然良い事言うんだもんなぁ。
これを見て子供たちがお互いを想い合う大切さを学んでくれたらいいですね。

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