今も緊迫した関係が続く「南北の分断」をテーマにし、38度線上の共同警備区域(Joint Security Area)で起こった射殺事件の真相を描いたヒューマン・サスペンス。
当時、韓国で「シュリ」の記録を塗りかえ歴代興行収入No.1を記録した作品。
出演:イ・ヨンエ、ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、キム・テウ、シン・ハギュンほか
音楽:チョ・ヨンウク
脚本:キム・ヒョンソク、チョン・ソンサン、イ・ムヨン、パク・チャヌク
監督:パク・チャヌク
韓国へ行った際、板門店にも行ってきました。
氷河と化したイムジン河、明らかに異質な緊張感が漂うJSAと、そこから見える北朝鮮の荒涼とした大地。
日本とはあまりにかけ離れたその情景は、今でもまざまざと甦ってくるほど強烈なものでした。
この作品が描くのは、南北の兵士たちの禁じられた友情と、皮肉にもその友情が生み出してしまう悲劇。
そして、何も変えることが出来ない主人公たちの悲しいほどの無力さ。
何故同じ民族が分断され、敵同士となり殺し合わなければならないのか。
戦争の不条理さ、残酷さ、悲惨さ。
敵同士だという事を忘れさせるほどの微笑ましい光景が続けば続くほど、より深く、重く心に突き刺さるあまりにも哀しい結末。
この作品には統一への希望と願いが託される一方で、友情だけでは変える事の出来ない南北の深い溝が、何度も登場する「帰らざる橋」に象徴されています。
2004年度カンヌ国際映画祭で「華氏911」のパルムドールに次ぐグランプリを獲得し、タランティーノから「本当はオールド・ボーイにパルムドールをあげたかった」とまで言わせた作品。