ネバーランド

969477finding-neverland-posters.jpg「ピーター・パン」の原作者バリと、彼に「ピーター・パン」を書かせるきっかけとなった家族との交流を描いた感動ドラマ。

出演:ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット、ジュリー・クリスティ、ラダ・ミッチェル、ダスティン・ホフマン、フレディ・ハイモアほか
音楽:ヤン・A・P・カチュマレク
脚本:デヴィッド・マギー
監督:マーク・フォースター


ストーリー、映像、演技、音楽、そのどれもが見事なアンサンブルを奏でながら互いに引き立て合う、温かく、そして切ない物語。

「シザーハンズ」や「パイレーツ・オブ・カリビアン」などメジャー、インディーを問わず、個性的な役柄を演じる事で知られるジョニー・デップですが、この作品での役柄はそれほど個性的なキャラクターではありません。
それにも関わらず、彼以外有り得ないという程のハマリっぷり。
きっとそれはジョニー・デップがバリと同じように少年の心を持ち続けているからなのでしょう。
ちょっとした瞳の動きやさり気ない仕草で、時にコミカルに、時にシリアスにバリを演じたこの「ネバーランド」は、彼の出演作の中でも傑作の部類に入ると思います。

バリと運命的な出会いを果たす未亡人を演じるのはケイト・ウィンスレット。
「タイタニック」での如何にもヒロイックな演技は好きじゃなかったんですが、この作品での未亡人役はまるでそれとは別人のよう。
見事と言うほかありません。
そして何と言ってもこの作品のもう1人の主役ピーターを演じたフレディ・ハイモア。
後に「トゥー・ブラザーズ」や「チャーリーとチョコレート工場」などに出演するわけですが、この作品当時は12歳…。
恐ろしい。
あと、ダスティン・ホフマンが「演劇界のナポレオン」と呼ばれたチャールズ・フローマンを演じてたのですが、過去にスピルバーグの「フック」でフック船長を演じていたのは単なる偶然なのでしょうか。

この作品には演出として所々にバリや子供達が空想した世界が映像として出てくるのですが、その映像センスの素晴らしさも特筆もの。
普通ならもっとファンタジックにCGを使って華やかに演出してしまうんでしょうけど、この作品は敢えてそれをやらずに”作り物”と分かるレベルに抑えていました。
こういったバランス感覚と言うか、細部まで行き届いた繊細な表現は作品全体の随所に見ることが出来ました。

また、この作品は誰もが経験する、子供から大人へと変わる瞬間をフィルムに捉えた非常に稀な作品でもあります。
長男ジョージのあの表情だけでもこの作品は観る価値があると思います。

敢えてこの作品の欠点を挙げるとするなら、それはジョニー・デップが若く見えすぎる事(笑)
とても40過ぎには見えませんでした。

想像する事の大切さと難しさ、情報過多によって失われつつある子供の純粋さ。
なくしてはいけない大事な物を教えてくれる心温まる傑作です。


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コメント

  1. charly says:

    >ケイト・ウィンスレット
    「タイタニック」では、可哀相なぐらい酷評されてましたが、久しぶりにこの作品で見たケイト・ウィンスレットは良い女優さんになったんだなぁという印象でした。

  2. sin says:

    ほんとそうですね。
    「エターナル・サンシャイン」でも素晴らしい演技見せてくれますよ。

    体重の増減が激しいのが難点ですけど…(苦笑)

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