ローズ・イン・タイドランド

tideland.jpg「不思議の国のアリス」を下敷きに、一人の少女のグロテスクな空想世界を独特の乾いたタッチで綴ったミッチ・カリンの異色ファンタジー「タイドランド」を映像化した作品。

出演:ジョデル・フェルランド、ジェフ・ブリッジス、ジェニファー・ティリー、ジャネット・マクティア、ブレンダン・フレッチャーほか
音楽:マイケル・ダナ、ジェフ・ダナ
脚本:テリー・ギリアム、トニー・グリゾーニ
監督:テリー・ギリアム


明らかに「不思議の国のアリス」にインスパイアされた作品ではあるのですが、思っていたほどファンタジーではなく、むしろ非常に現実的な作品。

主人公ローズの純粋であるが故の美しさと残酷さ、社会から孤立した者たちの孤独。
冷静に見ると悲惨で不条理なストーリーなのに、それが全く陰鬱になってないのは時にコミカルにさえ映るテリー・ギリアムの独特の世界観によるところが大きいのでしょう。
これまでの作品同様、元モンティ・パイソンだけあってやはり一筋縄ではいきません。

ただ、この作品ではそんなテリー・ギリアムの世界観よりも、とても撮影当時10歳とは思えない演技力で見る者を否応無く物語に引き込んでしまうジョデル・フェルランドの存在感の方が圧倒的に勝っていました。
この子がいたからこそ作る事が出来た作品だと思います。
「サイレント・ヒル」でも上手いと思いましたが、この子はダコタ・ファニング以来の逸材。
末恐ろしいですね。

抽象的な表現も多く、かなり好き嫌いが分かれる作品だと思いますが、子供の、それこそ現実と空想との境目なんか無い果てしない想像力を見事に描いている作品です。

こんな風に想像しなくなったのは一体いつからだろう?


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