ロバート・アルトマンが39作目のテーマに選んだのは“バレエ”。
勿論僕はバレエをやってるわけでも、バレエに造旨が深いわけでもなく、昴を読んだぐらいなので「このポーズが…」とか「このジャンプが…」とかは分かりません。
でも、ただ単純に感動しました。
何がとか、どこが、というわけではなく、ストイックなまでに鍛え上げられた肉体を使って表現するというその行為自体にある種の共感を覚えました。
“表現”を極限まで高めた時、そこに言葉は必要ないのです。
企画、プロデューサー、主演という三役を見事にこなしたのはネーヴ・キャンベル。
好きな女優さんです。
しかも元バレエ・ダンサーという経歴を活かしてダンスシーンは全て代役なしという気合いの入りよう。
実際、これまでのイメージを一気に変えてしまうほど美しく、しなやかなダンスを披露しています。
どうやら海外はバレエの世界から俳優になる人多いみたいですね。
シャーリーズ・セロンなんかもそうらしいです。
この作品、ストーリー上の主人公はネーヴ・キャンベル演じるライなのですが、どちらかと言うとそれは前面に出さず、あくまでバレエの世界の光と影を中心に描いています。
その為、ドラマとしてはかなり淡白な印象を持つと思いますが、見れば監督が何故こういう描き方をしたのかが分かるはずです。
ELVIS COSTELLOをはじめとする様々なアーティストが奏でる「My Funny Valentine」やJ.S.BACHの「無伴奏チェロ組曲」など、音楽の使い方も控え目でありながら確実に作品を引き立てていました。
バレエやミュージカルに興味がある人は間違いなく必見の作品だと思います。
特別興味があったわけではない僕ですら生のバレエを見たくなりましたからね。
この作品には人間の持つ、美しさ、力強さ、繊細さ、生命の輝きが詰まっています。
バレエ・カンパニー The Company ★★★☆
これまたDVD。myセレクション。
リトルダンサーの感動が忘れられず、借りてみた。そういえば昔の少女漫画って、バレエ物が沢山あったなあ。
モダンってなんかよくわかんないし、クラシックバレエのほうが好きなんだけど・・・とかブツブツ言いながらも、やっぱり懐かしの…