リバティーン

17世紀に実在した英国の放蕩詩人ロチェスター伯爵ことジョン・ウィルモットの半生を描いた歴史ドラマ。
主演は「シザーハンズ」「チャーリーとチョコレート工場」のジョニー・デップ。
共演に「マイノリティ・リポート」「CODE46」のサマンサ・モートン、オリジナルの舞台でウィルモットを演じていた「マルコヴィッチの穴」「銀河ヒッチハイクガイド」のジョン・マルコヴィッチ、「DOOM ドゥーム」「プライドと偏見」のロザムンド・パイク、「ゴスフォード・パーク」「プライドと偏見」のトム・ホランダーなど。
監督は新人のローレンス・ダンモア。

「どうか私を好きにならないでくれ」

オープニングとエンディングのモノローグで幾度となく語られるこの言葉は、役の上でのウィルモットのみならず、ジョニー・デップ自身のステイトメントではないでしょうか。
アイドルとして見られる事を嫌い、敢えてアート系の作品に数多く出演してきたジョニー・デップ。
しかし、「パイレーツ・オブ・カリビアン」「チャーリーとチョコレート工場」の世界的大ヒットによって、再び大衆に愛される俳優になってしまいました(「チャーリー~」は本作より後ですが)。

「反逆児でありたい」

現在の立場の居心地の悪さから持ち前の反骨精神に火がつき、自らと通じる部分を持つウィルモットを演じられるこの作品に出演したというのは考えすぎでしょうか。


作品としては決して何度も観たいと思うような傑作でもなければ、娯楽作品でもありません。
エピソード毎の繋ぎ目が唐突だったり、背景が分かりにくかったりと気になる部分も幾つかありました。
ただ、どこまでも時代や常識に抗い、自由であり続け、また逃げ続け、最後の最後にようやく現実を生きたウィルモットから一瞬たりとも目が離せなかったのも事実です。
そして、それはウィルモットを演じたジョニー・デップの演技の為せる業。
特に後半、梅毒によって醜く顔が爛れ、全てを失ったあまりに憐れな姿は、ジョニー・デップの鬼気迫る演技によって更に醜悪さを増し、凄まじい迫力でした。

退廃的、耽美的な世界を、決して美だけで飾った虚構ではなく現実的に描いていたのも良かったですね。
蝋燭の明かりで照らされる普段立ち入る事の無い世界は、それだけで十分魅力的でした。
マイケル・ナイマンによる、ウィルモットの人生の如く儚げで悲しげな音楽も素晴らしかったです。


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コメント

  1. リバティーン

    2006年21本目の劇場鑑賞です。公開翌日観ました。ローレンス・ダンモア監督デビュー作品。「素晴らしい才能を有しながらも、挑発的な言動を繰り返し、酒とセックス三昧の奔放な人生の果てに33歳の若さで亡くなった孤独な天才詩人の半生を描く。全体的に暗い雰囲気で17世紀…

    映画「リバティーン」に関するトラックバックを募集しています。

    これも見るつもりだったのに行けなかったのでDVD鑑賞。大好きなジョニー・デップが最初の3行を読んで出演を決めたという映画。映画のイメージとしてはこんな色・・・。

    「17世紀イギリス。国王の寵愛を受ける天才詩人ロチェスター卿の破天荒な人生と愛を描く」というもの。…

    【映画的カリスマ指数】★★★☆☆

     奔放がゆえの孤独、絢爛がゆえの闇

     

     「リバティーン」  (IMDb)
    17世紀英国、国王の信頼厚いロチェスター伯爵(実在の人物)の
    突飛な行動と性的な魅力で人々を畏怖させていく半生を描いたドラマ。(@ Media Suits)

    時代?

    原題:The Libertine
    初めと最後の言葉、私が好きか?・・こんな私でも・・それでも私が好きなのか、どうか私を好きにならないでくれ・・自由奔放に生きた孤独な男の物語。

    第二代ロチェスター伯爵(ジョニー・デップ)は、詩人にして舞台作家。新人のエリザベス・バリー(…

    リバティーン
    上映時間 1時間50分
    監督 ローレンス・ダンモア
    出演 ジョニー・デップ サマンサ・モートン ジョン・マルコビッチ ロザムンド・バイク
    評価 5点(10点満点)

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    リバティーン…放蕩(ほうとう)者、 自由思想家…
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    重点はあくまで、ロチェスター伯爵。
    ストーリー展開や時代背景はあまりにも混沌としていて、…

    ジョニー・デップ主演。
    今週は観たい劇場公開作が目白押しだったけど・・・
    時間の関係でジョニデの作品をナイトショウで・・・
    3~40人くらいは入ってたかなっ。

    映画館にて「リバティーン」★★☆

    17世紀の英国ものと聞いただけで私の好み。しかもジョニデが放蕩詩人の貴族の役をやるなんて超期待していた。

    この時代背景を知ることがまず重要。1660年代は“王政復古”の時代で、科学技術や芸術が急速に発展し、性に対する考え方も…

    「どうか私を好きにならないでくれ….。」
    なんて言ちゃって、一体どんなナルシストなんだ?。
    と観たいリストに入れてはいたものの、
    きっと眠くなるような作品なんだろうなーと気合いをいれて、
    期待もしないで観たら。。。

    なかなかつまらなかった(笑

    どうつまらない…

     「私を好きになることはあるまい」などと言われると、つい逆らってみたくなっちゃいます。

  2. TOMCAT says:

    見たいと思ってました。
    もう公開になってたんですか??
    このところ、劇場から離れてるので・・月に1本しか見てない・・凹
    その分DVD買ってますけど・・

    出回ってるJDのフォトが退廃的なので見たい(笑)
    Breakfast on plutoよかったですよ。
    話が満足というよりもキリアンの女装が・・仕草が・・

  3. sin says:

    はい、こっちでは先週くらいから公開でした。
    と言ってもこれ2004年の作品みたいですね(笑)
    TOMCATさんはDVD買いすぎですよ絶対(苦笑)

    なかなか強烈にお下劣な描写満載なので、そこらへんの受け取り方次第で印象はかなり変わってくると思いますね。
    見たら感想教えて下さい♪

  4. rudy1113 says:

    こんにちは♪
    後半のジョニデの気迫ある演技、良かったですね!
    (確かに観づらい&分かりづらい映像ではありましたが・・・)

  5. sin says:

    おひさしぶりです♪
    いやぁ、ほんとにあの鬼気迫る演技は凄かったですね。
    目が離せませんでした。

    TBありがとうございました!

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