SPIRIT

100年前の中国に実在した伝説の武闘家、そしてブルース・リーの「ドラゴン怒りの鉄拳」の舞台ともなる精武門の創設者としても知られる霍元甲(フォ・ユァンジア)の半生を描いたマーシャル・アーツ・エンタテインメント。
主演は「HERO」「ダニー・ザ・ドッグ」のジェット・リー。
共演に「隣人13号」「男たちの大和/YAMATO」の中村獅童、「ラストサムライ」に続いての映画出演となる原田眞人、「ヒート」「マトリックス リローデッド」のコリン・チョウ、「トム・ヤム・クン!」のネイサン・ジョーンズ、ドン・ヨン、スン・リーなど。
監督は「チャイルド・プレイ/チャッキーの花嫁」「フレディvsジェイソン」のロニー・ユー。

ジェット・リー最後のマーシャル・アーツ作品と言われているこの作品。
「久々に李連傑を見た!」という感じでした。
ハリウッドへ渡って以降の作品でも、作品毎にその素晴らしい身体能力を発揮していたジェット・リーですが、今回は明らかに気合いの入り方が違います。
とにかくアクション・シーンの充実度は凄まじく、少なくともここ数年のジェット・リー作品では間違いなくベストでしょう。
次々と繰り広げられるバトルの数々は見応え抜群。
特に秦師匠(?)との料亭でのバトルはまさに手に汗握る迫力でした。
そして、ただアクションが凄いだけではなく、物語の中に明確な反戦メッセージが込められている事がこの作品を数倍輝かせています。

「武術は己と戦う為のもの、人を傷つける為に、まして報復の為に使うものではない」

そのメッセージに説得力を持たせているのが、中盤の山村のシーン。
あくまでアクション映画ながら、ここを最も重要な場面にしている事からもジェット・リーがこの作品で何を訴えたかったのかが伝わってきます。
感動的と言っても過言ではない素晴らしいシーンでした。


ジェット・リーは、特にその山村のシーンで「ダニー・ザ・ドッグ」でも見せた繊細な感情表現を発揮していましたね。
傲慢だった前半と、真の強さを知った後半との対比も良かったです。
アクションだけでなく、演技の面でも彼の代表作と言えると思います。
中村獅童は短い出番ながらなかなかの存在感でしたが、一部台詞が吹替になっていたのはいただけません。
まぁ本人は頑張って喋ったけど、制作側の判断で差し替えられたってとこでしょうね。
明らかに口の動きが合ってなくてかなり違和感がありました。
どうせならもう少しちゃんと合わせて欲しかったですね。

ありがちなストーリーながら、そこに込められたメッセージ性と渾身のアクションを見事に昇華したジェット・リーの新たな代表作。


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