ロード・オブ・ドッグタウン

スケートボードの枠を越え、70年代若者文化に革命をもたらしたと言われる”Z-BOYS”のオリジナルメンバー3人の栄光と戸惑い、瑞々しくも切ない友情の日々を綴った青春ドラマ。
出演は「イノセント・ボーイズ」「ガール・ネクスト・ドア」のエミール・ハーシュ、ヴィクター・ラサック、「エレファント」「サラ、いつわりの祈り」のジョン・ロビンソン、「あの頃ペニー・レインと」「スカイ・ハイ」のマイケル・アンガラノ、「サーティーン あの頃欲しかった愛のこと」のニッキー・リード、「ブロークバック・マウンテン」「ブラザーズ・グリム」のヒース・レジャー、「ゆりかごを揺らす手」「アイデンティティー」のレベッカ・デモーネイ、「ジャッカス」「デュークス・オブ・ハザード」のジョニー・ノックスヴィルなど。
監督は「サーティーン あの頃欲しかった愛のこと」のキャサリン・ハードウィック。

特別スケボーに憧れたりした経験がないので、”Z-BOYS”の事もこの作品を見るまで知りませんでしたし、作品自体にもあまり期待もしてませんでした。
ところが、いざ見てみるとこれが予想以上に王道の青春映画で吃驚してしまいました。
“Z-BOYS”のオリジナル・メンバーでドキュメンタリー作品「DOGTOWN & Z-BOYS」の監督も務めたステイシー・ペラルタが手掛けた脚本は、自らの若かりし日々を客観的に捉えたドキュメンタリーに近い淡々とした語り口で、大きな山場こそ無いものの、青春時代特有の焦燥感や劣等感、友情や夢に懸ける情熱といったものをリアルに描き出す事に成功しています。
恋愛やスポーツ、音楽ではなく、その情熱を傾ける対象がスケボーであるだけで、この作品から感じられる一瞬の煌きには数々の青春映画の名作群と同じ匂いを嗅ぎ取る事が出来ます。
淡々とした展開が続く作品ではあるのですが、切なく美しいラスト・シーンでは思わず涙ぐんでしまいました。


当然ながら全編にわたってスケボー・シーンは満載で、干上がったプールでのスケーティングや、今では様々なエクストリーム・スポーツで取り入れられている”バート・スタイル”誕生の瞬間など、スピード感溢れる独特のカメラ・ワークと実際にキャストが猛練習した結果であろうそのリアルなスケーティングによって見応え抜群の映像に仕上がっていました。
JIMI HENDRIXやDEEP PURPLE、T.REX、BLACK SABBATHなどの作品中に流れる音楽も、舞台である70年代の雰囲気を醸し出すのに良い効果を上げていましたね。
特に、大会で”Iron Man”を爆音でかけながら滑るシーンなんか最高。
この作品は、当時のストリート・カルチャーを知る上でも興味深い作品かも知れません。

「エレファント」で鮮烈な印象を残したジョン・ロビンソンをはじめとする主人公たちを演じた若手俳優の瑞々しい演技も素晴らしく、その自然な表情がとても印象深かったです。
最近活躍が目覚しいヒース・レジャーも下手したら彼だと気付かない程これまでとイメージの違う役柄を見事に演じていて、その胡散臭さ加減がなかなかハマってました。
ヒース・レジャーってこういう役も出来る俳優だったんですね。

あまりヒットもしなかったようですし、知名度の低い作品だとは思いますが、決して見て損は無いと思います。


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