ブレードランナー

51nka7rj13l.jpgフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を映画化した近未来SFサスペンスの傑作。

出演:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、エドワード・ジェームズ・オルモス、ダリル・ハンナ、ブライオン・ジェームズほか
音楽:ヴァンゲリス
脚本:ハンプトン・ファンチャー、デヴィッド・ウェッブ・ピープルズ
監督:リドリー・スコット


SFと言えば、「スター・ウォーズ」と「2001年宇宙の旅」、そしてこの「ブレードランナー」。

初めて見た時は全然良さが分からなくて、それから何年も経って再チャレンジした時に遅すぎる衝撃を受けました。
それ以来一度も見直していないにも関わらず、ここまで強い印象を残しているのはやはりこの作品のテーマによる部分が大きいと思います。

“個”という存在は何によって”個”たりえるのか。
人格とは記憶が作り出すものなのか、その記憶はどこから来るものなのか。

記憶も記録も改竄可能なもの。
自分の記憶が全て本物だと言い切れる人間など存在しないのではないでしょうか。
この作品の主人公デッカードも同じ。
レプリカントを追い掛け、殺しながら、自分もレプリカントなのではないかと怯え、レプリカントを愛し苦悩します。
そんなデッカードの姿、そして死の間際に人であろうとしたロイの姿に、自分の姿を投影してしまうからこそこの作品はいつまでもミステリアスさを失わずに、未だに僕の記憶に鮮やかに焼き付いています。

この作品には絶対的な悪が存在しません。
絶対的な善も存在しません。

“個”は、人でもレプリカントでも、善でも悪でもなく、ただ”個”である。
生きる事ほど素晴らしいものはない。

美しすぎるロイの絶命シーンは、僕にそう語りかけてきました。

ストーリーだけでなくシド・ミードが手掛けたハイテクとレトロの入り混じった混沌とした近未来のヴィジュアル、ヴァンゲリスによる重厚なシンセ・サウンドも素晴らしく、この作品が”SF”というジャンルのイメージの一つの側面を作り上げた事実は、この作品に影響を受けた数々の作品(「AKIRA」「攻殻機動隊」「マトリックス」「フィフスエレメント」etc…)を見れば明らかです。
個人的には楳図かずおの「14歳」にも影響を与えていると思うのですがどうでしょう。
ちなみに、シド・ミードはファンには不評らしい「∀ガンダム」のデザインをしたりもしてます。

書いてる内に25周年記念ボックスが欲しくなって来ました。



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